不倫は悪か 【前編】

不倫は悪か 【前編】

虹色です。私の25年の不倫の話をします。

目次

夫婦から家族へ

大好きだった夫と結婚しました。毎日夫と過ごす日々は、楽しく幸せでした。

子供が生まれてからの夫は、何より子どもが1番で、そんな夫を見て私は、嬉しさの反面、寂しかった。
ああ、子供が出来ると、愛は家族愛に変わってしまうんだなって。それでも仕方ない、「それが家族の幸せだから」と思い込むようにしていました。

この頃から、夫とはレス。
二人目が欲しいと、私が無理やり襲って、その後出産。ますます夫とのカラダの関係は、なくなりました。
寂しかったなぁ。もっと抱いて欲しかった。だけど、これが家族なんだ。幸せな家族なんだって言い聞かせてたんです。

でもね、1年以上もレス。耐えられなかった。夫に勇気を振り絞って、聞いてみたんだよね。
「どうして シテくれないの?」って。言いながら涙出てきちゃってさ。

そしたら夫「もう昔みたいに、好きじゃない」って・・・・

信じられる?いやぁ辛かったなぁ。結構へこみました。
でもさ、もうしょうがないって、諦めた。

そこからは、夫婦というより、家族の一員として、毎日過ごした。幸い子どもは小さかったから、手がかかるし、仕事もフルタイムでしてたから、忙しくて、そんなに落ち込んでもいられなかったのは事実。

それなりに充実してたから。夫も育児に協力的だったしね。

でも、満たされない私がいた。

彼との出会い

彼とは職場で出会いました。と言っても、1年以上はなんの接点もなかったの。
まあ、彼は結構イケメンなので、有名人だったのよね。
そんな、あまり話たこともなかった彼だけど、たまたま昼休みに見かけるようになって。
1カ月ぐらい経ったころ、彼が急に

イケメン

メールアドレス教えてくれる?

って。

えええええええええええー!!!!

ははははははははいっ!!

二つ返事でOKよね(笑)
次の日すぐさま携帯の番号とメールアドレス書いたメモ渡したわよ。

まあ、この時は、何の思いもなく。ノリで渡した感じだったけどね。
その後、メールのやり取りが始まって。

彼は多趣味で、私の知らないことをたくさん教えてくれてね。職場では、全然話しないのに、メールではめちゃくちゃ色々なことをやりとりして。

楽しかった。単純に。
この時は、まだ恋ではなかったけど。

恋に落ちたふたり

どのくらい経ったのか・・・しばらくメールのやり取りが続いて。
ある日、仕事が終わったら、ちょっと話があるから、一緒に来てほしいってメールもらって。
何かな?全然思い浮かばない。なんだろ?まいっか、ついてこ。
そんな軽い気持ちで、仕事が終わった後、彼が案内してくれた場所に。

彼が若い頃、バンド活動をしてた話になって。当時の曲が入ったカセットテープを持ってきてくれたの。
それを車でかけてくれて。彼は「音悪いな」なんて言いながら(笑)

私は、すごー!!と感心。しばらく彼の歌声に耳を傾けてた。
そして、曲が終わった時。

「好きです」って・・・

頭からボッカーン!!ってなんか噴き出した。身体中が熱くなって、心臓はバクバク!とにかくビックリして。

私はその瞬間に恋に落ちたんだ。

止められない想い

それからふたりは、たくさん話をした。話したと言っても、通勤時間の朝と夕方、その他はメールのやり取りだったけど。

私にも彼にも子どもがいたし、まだ小さくて手がかかっていた。

だけど、会いたい。
彼に会いたい。

頭の中は、彼のことでいっぱいになった。

ただ、彼には言われていた。

「君の家庭を壊すつもりはない。ただ、好きになってしまったんだ。この想いを伝えたかったから。」

そんなこと言われても・・・・ねえ。
やっぱり、好きになっちゃったら、止められないわよ。

夫に対しての報われなかった気持ち。夫にもっと愛して欲しかったけど、家族愛に変わってしまった現実。
そんな失意の中で、彼に出逢ってしまった。

私の満たされない気持ちを丸ごと全部受け止めてくれた彼。
最終的には、私の子供の頃のトラウマさえも癒してくれた。
そんな彼の愛情を感じて、私は、今までにない、愛の感覚に酔いしれていた。

散々オトコと遊んできたけど、そんなオトコ共とは比べ物にならないくらいの人。そして、他のオトコは、もちろん全部切った。

そして、それは、彼も同じだった。

※あ!!わたくし結婚してからも、2,3人のオトコどもとイチャコラしてましたが、それは、私の中で不倫にはカウントしておりません(笑)はい!異論は受け付けませんわよ。

不倫の代償

人生最高に燃え上がっているふたり。

ただ、私達は不倫。お互いに結婚していて、子どももいる。その事実は、どうにもならなかった。

出会いがもっと早ければ。
何回ふたりで言い合っただろう。

私は決意する!!
離婚しよう。彼と一緒になれなくても。

そして、夫に打ち明けた。
「好きな人が出来たの。だから、離婚して欲しい。」

これで、スッキリすると思ってた・・・

ところがどっこいしょ私の身勝手な思いとは裏腹に、とんでもない展開が待っていた。

私の突然の言葉に、夫の顔はみるみる青ざめていく。
私の好きだという男の連絡先を聞き出し、電話をかける。彼を脅し、呼び出そうとする。そこから彼の奥様が電話に出て・・・・

もう修羅場だった。

夫は、彼の奥様になんとかなだめられて。
電話を切ると、さっきまでの鬼の形相から一転し、泣きじゃくっていた。

「俺は、この家族を愛してる。誰が欠けてもダメなんだ。この家族がいいんだ。」

私は、今まで感じたことのない罪悪感に苛まれた。ああ、こんなにも夫を傷付けてしまった。私ひとりの身勝手な気持ちで、夫も彼も彼の奥様も、みんなを傷付けた。

ダメだ、こんなにも私を必要としてくれている夫と別れることは出来ない。

そう思った。

そして、彼にメールを打った。「ごめんなさい。家族とやり直します」

当然彼からの返信はなかった。

後から彼に聞いた話だけど、彼の奥様もしばらくおかしくなっていたそう。夜になると泣いて、「私の子と愛してる?」って、ずっと毎晩のように聞いていたらしい。

私たちふたりの愛は、誰にも歓迎されないし、二つの家族は、夫も彼の奥様もそして、彼も私も傷付いた。

やっぱり不倫は悪だ。悪なんだ。そう思うしかなかった。

そして、彼の家族、私の家族は、なんとかやり直すことになる。大きな、埋められない傷跡を残して。

後編へ続く

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