不倫は悪か 【後編】
虹色です。「不倫は悪か 前編」の続きになります。
まだ、前編を見ていない方は、こちらを先に読んでください。
あの言葉たちは嘘だったの?
やり直すとは言っても、夫の不安は消えず(まあ、そうよね)
毎日何回も
「どうせ、俺、いつかは捨てられるんでしょ」
と涙ながらに言われ、その度とごとに、「そんなことないよ。大丈夫だよ」と私は同じ言葉を返していた。
そして、毎晩のようにカラダを求められ、その最中にも泣かれる。私は、罪悪感に押しつぶされそうになりながら、何とか平静を装っていた。
そんな毎日だった。
だけど
私は、彼の言葉のひとつひとつを思い返していた。今までの沢山の温かく、優しい言葉。
短い間だったけど、私たちの言葉は、これまで、人と話したどんな言葉よりもキラキラ輝いていたのに。
その事実すらも、全部嘘だったの?
そんなの嫌だ。
確かめたい。それらは全部嘘だったのか。
本当は、最初から、遊べそうな女を騙すために、ついた嘘だったの?
私は、削除した連絡先にメールを送った。
削除したって、鮮明に私の記憶には残っていたから。
「あの言葉は、全部嘘だったの?」
ここからは、どうやって彼から連絡が来たのか、全然覚えてないのよね(汗)
ただ、彼からは、「あれは嘘なんかじゃない、本当だった」って。言われたのか、メールだったのかは、、、、なんせ25年、四半世紀前の出来事なもんでね。(笑)
まあ、結果、私たちの気持ちに嘘はなかったの。本当に本気で、お互いを好きになっていたことは、はっきりした。
だけど、同時に、お互いの家族を捨てて逃げる事ができなかったのも事実。
試練
結果的に、私は彼と別れられなかった。
無視されても、懲りずに大量のメールを送った。
会いたかった。
そんな私を見かねてか、彼からポツリと返信が来る事があった。
だけど、それは暗号のようなもので、彼の現在地を示すものだった。
彼も怖かったんだと思う。
私は、その暗号を解くために、めちゃくちゃ頑張ったけど、彼に会えることはなかった。
それから、遠くかすかに見えるところで、話は出来ず、メールをやりとりをするということを数ヶ月かけてできるようになり。
尾行されてないか、盗聴器はないか、などの厳重な確認をして、ようやく会えることができた。
嬉しかった。
だけど、彼の形相は、すっかり変わっていた。
そして、彼の狂気じみた言動に私は振り回されることになる。
やっぱり、どうしてもお互いが必要なことはわかっていた。だけど、もう不倫がバレることは許されない。
てか、自らバラしたのは私なんだけどね
会えるようになってからの、彼は、異常なほどに用心深くなった。
私のことも、不倫をバラしたことに対する怒りをぶつけて恫喝したり、私の気持ちを毎回試すようになっていた。
普通では、耐えられないかもしれない。
彼の言動は、突然で、理不尽、そして、私の心の見せたくない部分に鋭く刺さった。
以前の、優しく温かく包み込んでくれる彼の顔と、鬼のような形相で、私を脅す彼が同時にいた。
それでも、私は彼と離れられなかった。
離れよう
そんな日々が1年くらい続いただろうか。
私も、少しおかしくなっていたのかもしれない。
やっぱり、彼と一緒になれなくてもいい。
私だけがフリーになって、彼に尽くしたい。
そのためには、離婚しかない。
そう思うようになっていた。
だけど現実的には、子ども達は、まだまだ手がかかる。
そして、夫は、子どもが大好きで、夫の両親も孫を可愛がっている。
私が、夫と義両親から、子どもたちを奪っていいのだろうか。
子どもたちは、私と一緒に出て行って幸せなんだろうか。
何度も考えた。そして、決めた。
私は、ひとりで出ていこう。
そして、完璧に綺麗な状態で、出ていく。
完璧に綺麗な状態とは、、、、
私ひとりであること。
だから、一度彼と別れよう。
そして、子どもをちゃんと育てよう。
子どもが大きくなった時
(まあ、高校生くらい?)
私は、離婚して、ひとりで出ていこう。
それが、彼への愛の証明にもなると思っていた。
彼にもそう伝えた。
だから、それまで、離れたいと。
彼もそれを承諾した。
何のために
今度こそ。彼の連絡先を削除し、彼のいない無彩色な毎日になった。
子育て頑張ろう。
手作りの料理を作ろう。
部屋も綺麗に保とう。
仕事もバリバリやろう。
やっぱり 辛い 耐えられない、、、、
我慢できたのは、たった1ヶ月だった(笑)
それからは、彼の帰り道で、すれ違えるように時間を調整して、待ち伏せしたり、彼が行きそうな場所に、毎日通ったり、私だとわかるような目印を置いてみたり。
彼に会えそうなことは、全てやった。
いわゆる ストーカーだわね。
だってさ・・・考えたのよ。私。
将来、スッキリした形で、彼とまた付き合うために頑張る。、がんばってる。
それ、何年やるの?
子どもが大きくなるまで?それって後何年?
10年以上⁈
えっ⁉私、その時何歳になってるの?
すっかりおばさんじゃん。もう、カラダだって、ダルダルじゃん。なにそれ。嫌だ!!
なんで、この今若い時に、ヤルの我慢してんの?
このカラダもったいないと思わないの?
これに気づいた時、ヤベっ!
我慢してる場合じゃない!!
やりまくれないで、ダルダルのおばさんになりたくない!!ってね。
もちろん精神的な心の安定や、多幸感も大切。でも、私にはエロも、同じように大切。
毎日、彼に抱かれたいのに、それを我慢して、本当に後悔ないのか!って。
私の決断は やっぱり毎日抱かれたい!だった
ただ愛し合いたい
そんな、ストーカーの私に、呆れてまた会ってくれるようになった。
私たちの関係は、心ももちろんだけど、カラダの関係が、すごく大切なのがよくわかった。
きっと、彼もそう感じてたと思う。
いや、そうであって欲しい(笑)
私たちは、世で言うw不倫だ。
しかも、私が自分勝手にゲロして、修羅場作って、みんなを傷つけた。
だけど。止められないんだもん。好きなんだもん。必要なんだもん。
こんなにお互い好きなのに。
こんなにふたり求め合ってるのに。
ふたりでいると、幸せなのに。
報われちゃいけないの?
幸せ感じちゃいけないの?
もう、何も求めないよ。
一緒になれなくてもいいよ。
それぞれの家族大切にするよ。
ただただ愛し合いたいんだ。
神さまどうかお願い。
みんなの幸せを考えるから。
ちゃんと子育て頑張るから。
仕事もちゃんとやるし、家のこともちゃんとやる。
お願いだから。
誰にも認められなくていい。
許されなくてもいい。
人前に出られなくてもいい。
公にできなくてもいい。
やっと逢えたの。
やっと同じ気持ちになれたの。
この出会いを無かったものにしたくない。
ただ愛し合いたい。
ただそれだけ。
不倫は悪だ。世間的には。
それでもなお、世間から不倫は無くならない。
そこには、どうしようもない男女の気持ちがある。夫や妻では、埋められない。
だけど、夫や妻や子ども達の不幸は、望んでいない。できるだけ幸せでいて欲しい。
家族を大切にしながら、他の異性と愛し合ったっていいじゃないか。
なぜ離婚しないのかと聞かれたなら、どちらも自分にとって、かけがえのない人達だから。
理解されなくてもいい。罵られてもいい。
だって、それが本心なんだもん。
こうして、誰にも認められず、誰にも話せない環境で、私たちは愛を育む決意をしたんだ。
そして不倫は悪か?の私個人的意見。
(不倫してた、ある意味偏りのある意見ではあるけれど笑)
不倫だろうが、なんだろうが、男と女は、好きか、嫌いか、一緒に時間を共有したいか、したくないか、それだけ。
あ、あとヤリたいかヤリたくないかもあるな(笑)
その気持ちを、まっすぐに表現したって、いいじゃないか。
そこに、善悪なんて存在しない。
ただ、愛や恋があるだけ。
だから、不倫を否定する人達を否定はしないけど、不倫は、悪じゃないと思っています。
もちろん それによって家族を傷つけてしまうとこと(私は傷つけたけどね)は、よくない。
そこは、私の反省すべき点。
だけど、もう、不用意に、私の身勝手さで、誰も傷つけたくなかったんだよね。
だから、ずっと隠して、離婚する時も、不倫とは関係ないという前提で、夫と話し合いをし、お互いに納得して、離婚しました。
私の中では、もう、離婚してもしなくても、関係なかったというのもある。
ただ、逆にじゃあなぜ結婚生活を続ける必要があるのかという問いに、それは、必要ないかもねって思ったの。
私は離婚したけど、彼は離婚してないから、どのみち不倫関係なんだけどね。(笑)
この意見については、賛否両論あると思うけど、まあ、そんな意見もあるのね〜くらいで、ご容赦いただければ幸いです。